日本心理臨床学会春季大会@下関

下関で開催された日本心理臨床学会春季大会に参加してきました。
春季大会は研究発表ではなく,ワークショップやシンポジウムが行われます。

今回は恩師である村山正治先生と神田橋條治先生の対談が催されました。
大きな会場を大勢の人で満たして行われた対談はあっという間の1時間半でした。



村山先生と出会ったのは19歳の頃。学部生の頃に臨床心理学の授業を非常勤で教えに来てくださっていた時でした。
いつも落ち着きなくそわそわしながら話をされたり,ワイアレスマイクの電池ボックスの方を口に持っていって話し始めたり,面白い先生だなぁと思っていた記憶がありますが,肝心の授業の内容はあんまり覚えていません。
たた,いつも「君たちはどうなりたい?」ということを問いかけて下さっていたり,コメントペーパーに丁寧に答えてくださっていたことはよく覚えています。あのころのことを振り返ると,授業を受けていたというよりも,カウンセリングを受けていたような感覚です。
自分もあんな授業がしたいなと思います。


対談のテーマは『心理臨床家をどう育むか』でした。
“村山正治”という偉大な(でも,全くそう思わせない)ファシリテーターの姿に触れさせて頂いてきたこの20年間を振り返りながら話を聞いていました。
幸せな時間でした。

対談の中で,神田橋先生が『心理臨床の学び方:鉱脈を探す,体験を深める』を紹介してくださいました。
「みんな,好き勝手なこと書いていていい」と。
気恥ずかしいような気持ちと嬉しい気持ちでした。

会場に設けられていた書店では多くの方にご購入いただき,書店が持って来ていた本は完売だったそうです。
ありがとうございます。

ide LAB.

北海道大学大学院 教育学研究院 臨床心理学講座 福祉臨床心理学研究室