カンボジアの施設の子どもたちの絵画展@岡崎

数年前にカンボジアに行った時に訪ねた施設の子どもたちの絵画展が愛知県岡崎市で開催されていました。

スナーダイクマエ(カンボジアの人の手によるもの)という名前の施設ですが,日本人が施設長をされています。
日本での絵画展はカンボジアの子どもたちのことを知ってもらうことと,運営費の一部を得るために開催されています。
スナーダイクマエ

私がカンボジアを訪ねたのは,大学時代の親友がカンボジアの田舎で支援活動をやっていたので,そこを見るためでした。独裁政治や内戦など混乱の時代を超えて,少しずつ発展しているカンボジアの中で,私が訪ねた村はまだまだ貧しい村でした。
私は日本から画用紙とクレヨンを持っていき,その村の子どもたちにプレゼントしました。
嬉しそうな顔をして受け取ってくれた子どもたちでしたが,それを使う様子はありません。
言葉も通じないので,身振り手振りでこうやって使うんだよ,ということを伝え,私が画用紙の上に葉っぱの絵を描くと,子どもたちはそれを真似して描きました。
ところが,その後も,子どもたちは自由に描くということをしませんでした。
そもそも,クレヨンや画用紙を使って描くということが日常の中にないのだ,ということに気付かされました。
(でも,経済的に厳しくても,彼らの暮らしはとても魅力的で,温かい場所でした)

その後,シェムリアップというアンコールワットがある街に行きました。
シェムリアップは世界遺産の街なので,多くの外国人もいて,生活に不自由を感じるようなことはない街です。
その一角に,スナーダイクマエはありました。

施設見学をさせて頂いて,いたるところに子どもたちの絵が飾られているのを見て驚きました。
たくさんの絵が描かれていることだけではなく,それぞれの絵がとても自由に表現されていることにも驚きました。

正直,日本にいると施設で暮らす子どもが描いた絵を売ってお金を得るってどうなの?という感覚も持ちました。
しかし,カンボジアでは施設を公費で運営していたり,国からの補助があるわけではないため,施設を運営していくのはそれぞれの施設の責任なのです(インターネットで見ていると,疑問を持つような取り組みをしている施設もないわけではありません)。

今回は「パン」という題名の絵を頂きました。



パンの上の紫色のものは何だろう?と思いますし,「パン」という題名が付いていなければジャガイモにも見えます。
自由でいいなと思います。

一緒に日本の施設の職員さんと行きましたが,日本の施設の子どもたちはこんな風に自由に絵を描くことってできるかな?と帰り道で話しました。